生薬と漢方処方

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生薬「杏仁」「巴豆(はず)」で、有名になった漢方医のお話し

漢方の本場、中国になかった処方を考え出した日本の優れた漢方医には華岡青洲先生や吉益東洞先生をはじめ、たくさんの名医がいらっしゃいますが、今回はその中のお一人、原南陽(はら なんよう)先生のお話しを少しご紹介します。 原南陽先生のご紹介 17...
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『春の妖精』を目覚めさせるオウレン属(Coptis)

早春のひとときだけ地上部に葉を出し、花を咲かせたかと思うと夏前には跡形もなく地上から姿を消す植物、例えばカタクリ、セツブンソウ、イチリンソウ、ニリンソウ、フクジュソウ、エゾエンゴサク、ツルネコノメソウなどなど、これらの植物はスプリング・エフ...
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秋の空に映える果実 山茱萸(サンシュユ)Cornus officinalis

中国を原産とするミズキ科の落葉樹、江戸時代に日本に持ち込まれ、薬用植物として栽培され始めました。日本薬局方生薬として、「サンシュユ(山茱萸)」の熟す赤い実(偽果)から種子(真正果実)を除いたものを薬用部位として用います。サンシュユの実は赤く...
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下痢のご相談でおススメした漢方処方と山嵐瘴気(さんらいしょうき)

血液検査や超音波検査、大腸カメラ検査で異常が見つからず、消化器内科の先生から「特に問題はありません」と診断されたにも関わらず、引き続き下痢で困っている患者さまから、漢方薬で何とか改善できないかとご相談されました。 そもそも、下痢症状を起こす...
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思慮過度(しりょかど)

中医学の世界では、思慮過度(ストレス・悩み過ぎ・取り越し苦労・焦り過ぎなど)になると、「心血は消耗し、脾気が弱る」と考えられています。 「心血は消耗し、脾気が弱る」とは? 考え過ぎや思い悩んで気が塞ぐなど脳疲労状態が続きますと、血(血液のイ...
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生薬三品分類(古代生薬分類法)

中国、後漢の時代に最初の薬物書『神農本草経』が著されました。その書物の中に記載されている365種の生薬は、ざっくりですが上品、中品、下品の三種類に分類され(上品はジョウホンと読みます)、その概念は現代でも生き続けています。 「上品」が良い薬...