ロータス効果と『ご飯がくっつかないしゃもじ』

ハスの葉 誰かに話したくなる植物のお話

今の季節、ハス(Nelumbo nucifera)やサトイモ(Colocasia esculenta)の葉の上にコロコロとした水銀のような水の塊がのっているのを良く見かけます。葉の上に落ちた雨水は水玉のようになり、葉の上を転がりながら、汚れや泥、小さな虫を絡め取り(葉っぱのクリーニング‼です)流れ落ちていきます。汚れを落としてきれいになった葉は、光合成の効率が上がるという、かなり凄い仕組みです。

ハスの葉の表面を顕微鏡やルーペで観察しますと、球状の突起がびっしりと葉を覆っています。その構造と化学的特性により、葉は決して濡れることなく水をはじいています。この超撥水システムは「ロータス効果」と呼ばれており、この素晴らしい特性が私達の身近なところで様々な製品や技術に応用されています。

たとえばフッ素樹脂加工(テフロン加工)されたフライパン、ヨーグルトのふた、傘、ブルゾンや防寒着(ウィンドブレーカー)、そして「ご飯がくっつかないしゃもじ」

ジトジトしたうっとうしいお天気が続く梅雨の時期ではありますが、こんなことを考えながらの植物園散策も悪くないです。
ありがとう、ロータス効果

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